2017年の個人的ベストアルバム第6位は?「Colors」
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2017年も残りわずかになりました、ということで
私が今年聞いたアルバムを厳選してピックアップ
上位20枚の作品を勝手にランキングして
カウントダウンで紹介、今回の作品は6位です。
Beck「Colors」
発売日は2017年10月13日
評価は☆☆☆☆☆
グランジブーム衰退以降の
1990年代アメリカを代表するアーティストであり、
前作から3年以上のスパンを得た13枚目のアルバム。
タイトル通り様々なジャンルが融合した
彩色豊かな作品だが近作にはない
エネルギーに満ちている素晴らしい作品である。
1.「Colors」評価☆☆☆☆
オープニングチューンにしては随分まったりとした
雰囲気だが彼らしいユーモアのあるメロディーは健在。
様々な要素が絡み合うジャンル分け不可能なハイブリッドな
サウンドは一見とっつきづらいが中毒性が備わっていて
聞くたびに新たな発見があって楽しい。
カラフルな音色の装飾音が本流のメロディーに
流れ込んでいくような錯覚に陥るタイトル通りの曲である。
曲の後半では突如視界が開けるような展開になり
音の質感が変わるギミックもあり、聞き手を飽きさせない。
2.「Seventh Heaven」評価☆☆☆☆
イントロから軽快で力強いシンプルなビートと
吹けば飛ぶようなチープなサウンドで爪弾くギターの
コントラストが面白く、メロディーも非常にポップだが
ギターのフレーズは、ほんのり和のテイストを感じさせるようで儚い。
キャッチーだが哀愁も感じさせる美しいメロディーや
シンプルなビートの上を縦横無尽に駆け回るギター
複数のギターの絡み方などは90’sのUKロックを彷彿させる。
3.「I’m So Free」評価☆☆☆☆
オープニングに用いられそうな軽快でポップなナンバー。
なかなかエグいエフェクトが掛かったギターが
挿し込まれる部分はVo.も言葉を歯切れよく吐き出してくる
躍動感のあるフロウになっていて曲を加速させている。
ギターの音がポップになりすぎずに程よいアクセントになっていて
この曲のメロディーも90’sのUKロック(特にシューゲイザー)の
オマージュのようで懐かしい感じがする、それにしてもやけに直球勝負だな。
4.「Dear Life」評価☆☆☆☆
ビートルズサウンドを思い出させる
躍動感のある鍵盤のフレーズと親しみやすいメロディーに、
これまた”それっぽい”チープな音色のギターを採用し
あえて?”チョーキング”を多用したフレーズなどにはニヤリとさせられる。
グッドメロディーでエヴァーグリーンな魅力を抱えた曲は
最後は雄大なサウンドスケープを伴って美しく閉幕。
5.「No Distraction」評価☆☆☆☆
隙間を作ったファンクナンバーらしく肉体的な快楽も伴うが
どこか醒めた演奏や歌唱、メロディーが冷徹な印象を受ける。
コーラス導入部のどこまでも上っていくような展開は
高揚感が得られるがそれもつかの間で
サビですぐに現実に引き戻される感じある。
曲の後半では世界が崩壊するようなガラスが割れるような音と
ポジティブな空気をまとった力強いメロディーの噴出に驚かされる。
6.「Dreams(colors mix)」評価☆☆☆☆☆
Beckを代表する新たな一曲といえる完成度を誇る曲のアルバムVer.
聞き慣れている分オリジナルのほうがよく聞こえる気が・・・。
中盤の場面転換は生々しく、このヴァージョンの方が好み。
7.「Wow」評価☆☆☆☆
トラック自体は彼流のヒップホップになっているが
1曲目で鳴っていたような「ピュー、ポー」という
何とも不思議な笛?の音が繰り返しループされ
それが妙に耳にひっかかる。
ずっと聞いていると悟りが開けそうな境地に?
この曲もどこかへトリップしてしまうヤバイ曲。
8.「Up All Night」評価☆☆☆☆☆
軽快なギターストロークの合間に切り込んでくる
鍵盤がかなりカッコよく即効性抜群のイントロ。
リズムのかっこよさとわかりやすいサビも備えていて
イントロで得た高揚感のままアウトロへ突入し
これまたカッコいいストリングスの響きで締めという
ポップソングとして隙のない性能の高さでオススメ。
9.「Square One」評価☆☆☆☆☆
本作で1番都会的なサウンドというか洗練された曲。
音の構成やメロディーが特異なわけではないのだが
イントロのピアノの響きが鳴り出した瞬間から
空気感がこれまでとガラッと変わる程の何かがある。
まだこの曲の全貌が掴めていない現段階でもかなり好感触な曲。
10.「Fix Me」評価☆☆☆☆
アルバムの構成力の高さを見せつける結果になる作品で
これまでアップテンポな曲が多かったせいか
めちゃめちゃメロディーが沁みる滋味溢れる曲。
この後には再度キラーチューンも控えているわけだが
前の曲といい、この曲といい、曲の長さが抜群である。
11.「Dreams」評価☆☆☆☆☆
イントロのギターカッティングは音色も最高で
力強いドラミングも加わって
のっけからアガれる一曲になっている。
メロディーも非常にポップでこの曲も
即効性と中毒性を兼備しており
Beckの長いキャリアの中でも屈指の名曲。
中盤ではポップさだけでは終わらせない
一捻りある展開も待ち受けているが
それすらも最後のヴァースを盛り上げる要素でしかない。
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