2017年の個人的ベストアルバム第8位は?「Memories Do Not Open」
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2017年も残りわずかになりました、ということで
私が今年聞いたアルバムを厳選してピックアップ
上位20枚の作品を勝手にランキングして
カウントダウンで紹介、今回の作品は8位です。
The Chainsmokers「Memories Do Not Open」
発売日は2017年4月7日
評価は☆☆☆☆
今年に入って急に色々なところで名前を見るようになった
アメリカ出身のDJデュオの待望のフルアルバムが本作である。
EDMは当初どうにも食指が動かず敬遠していたのだが
細分化が進み、聞いてみないとどんな音が飛び出すか
わからない面白さが最近になって少しわかった気がする。
彼らも当初はEDMだから、どうせ似たような音を鳴らして
わかりやすいサビメロで盛り上がるパーリーピーポーが
好きな音楽で流行ってるだけっしょと思っていたのだが。
聞いてみたら意外と良かった・・・どころではなかった。
1.「The One」評価は☆☆☆☆
エフェクトのかかった声で幕を開ける
ピアノ弾き語りのような静かなオープニングナンバー。
冒頭部こそ淡々とした演奏と話すようなトーンの歌の印象が強いが
最初の1コーラスの後のヴァース部ではドラムとベースが入っただけで
随分と分厚い音になった印象で、サビではそれがより顕著になっている。
メロディーも親しみやすく耳馴染みがよく、曲全体の印象としては
アルバムの期待値が上がる素晴らしいオープニングである。
2.「Break Up Every Night」評価は☆☆☆
最初からガンガンかましてくるBPM高めのアゲアゲの曲。
行くぞ行くぞとサビでは盛り上がるぞと言わんばかりの
サビまでの音の持って行き方が、何だかなぁ~な最初のヴァース。
しかし2度目、3度目のヴァース、コーラスともそれぞれ違う持って行き方で
クライマックスのサビへと誘ってくれるので意外と飽きない。
肝心のサビではドラムの音がクソかっこよく
リズムが何種類もあるようでなかなか楽しい。
残念ながらメロディーは今ひとつといったところか。
3.「Bloodstream」評価は☆☆☆☆
まずイントロの鍵盤とギターの絡みついた音がカッコイイ。
前の曲は早いビートでこちらを煽ってきたが
この曲はメリハリの効いた展開のダイナミクスと
シンガロング対応のサビのメロディーで
勝負といった感じ、各楽器の音色の説得力も高い。
4.「Don’t Say」評価は☆☆☆☆☆
イントロから南国の島にいるようなリラックスな雰囲気が漂う。
まずは曲調にあっている女性Vo.の起用が素晴らしく
特にサビでの囁くような歌い方が
切ない歌詞を際立たせている。
印象的なリフを奏でる少し濁った鍵盤の音色も
心地よく、この作品の最初のハイライトとよんでいい良曲。
5.「Something Just Like This」評価は☆☆☆☆
Coldplayとのコラボだが彼らの曲との区別が難しいほど
よく馴染んでいるのが微笑ましい。
高揚感を煽るのが上手いメロディーラインや
わかりやすい「ドゥルル~」の部分などはサスガである。
サビメロの後の鍵盤の音色が強烈なフックを持ち
どこまでも広がっていくようなメロディとの相性抜群である。
単体で聞くよりも前曲の「Don’t Say」の後に聞いたほうが
よりドラマチックであり、この作品の恩恵である。
6.「My Type」評価は☆☆☆
間にColdplayを挟んでの静かな鍵盤のオープニング
女性Vo.という展開で期待値が高まるが
特に盛り上がることなくサラッと終わってしまう。
サウンドスケープがサイケデリックというか夢心地であるが
メロディーの求心力はそれほどでもなくやや淡白すぎるか。
7.「It Won’t Kill Ya」評価は☆☆☆☆☆
まずVoの声がいいが、イントロの力強い歌といいタイトル、
ダークなメロディーを奏でる鍵盤などドロドロとしたものを
感じさせてくれる要素満載である。
サビあとの印象的な音(鍵盤なのか?)といい
親しみやすく、聞きやすかったこれまでとは
全く違う音と曲の雰囲気がかなり良かった。
8.「Paris」評価は☆☆☆☆☆
静かな立ち上がりからフックのあるギターのような音色が
切り込んでくる、このギター?が最高でこの曲の
ミニマルな曲のドラマチックさを、いい感じに演出している。
曲の後半での盛り上がりと終始、控えめなトーンとの対比が見事で
派手さは全くない淡々とした歌にも何故か惹かれてしまう。
9.「Honest」評価は☆☆☆☆
ピアノを軸に優しいメロディーの歌を聞かせてくれる一曲。
派手さはないがメロディーが心に沁みていくようで癒されるが
耳をつんざくような時折入るサイレンのような音が邪魔?
いらないような・・・なかったらなかったで物足りないが。
10.「Wake Up Alone」評価は☆☆☆☆
女性Vo.は透明感のある雰囲気で
可愛らしい歌い方とサビでの歌声のギャップがある。
その歌声はリラックスした本作の曲調との相性がよい。
奇妙な音色ながら耳を惹く鍵盤?もフックが効いている。
音の足し引きが素晴らしく構成力の高さを感じさてくれる曲。
11.「Young」評価は☆☆☆☆
ポジティブで力強いメロディーは今作随一で
高揚感がハンパない、否が応でも”アガル”一曲になっている。
珍しくギターが軸になっていてAvichiな雰囲気も
漂うサウンドだが、あの奇妙な音がアクセントに
エフェクトの掛かった声が途中入ってくるが必要?
12.「Last Day Alive」評価は☆☆☆
教会で歌われているようなオープニングで
序盤は曲調も厳かな雰囲気を讃えている。
この曲もヴァース部分でタメて
シンガロング対応のサビメロが
爆発する曲だが、そのサビメロがいま一つ。
13.「Closer feat.HALSEY」評価は☆☆☆☆☆
ひとつのエピソードを男性視点と女性視点で
交互に繰り出してくるヴァース部分の物語性
2人の気持ちがクライマックスを迎えるサビでは
2人の声が絡み合うフックのあるメロディーと
全てが高水準で隙のない一曲に仕上がっている。
そのせつないメロディーを盛りあげる
クセのある音色の鍵盤によるリフも耳に残る。
最後のコーラス部分の呟くような男性Vo.と
女性Vo.のコントラストが最高に気持ちいい。
14.「Don’t Let Me Down feat.DAYA」評価は☆☆☆
単音リフだけで最初のサビまで
持っていく地味な展開から
サビでは一転して中毒性のあるメロディーと
下世話?な音色が爆発する様が面白いが
サラッと終わってしまうのが少々残念だ。
15.「Roses feat.ROZES」評価は☆☆☆☆
ネオソウル系ぽいクセのある女性Vo.を
フューチャーしたリラックスした雰囲気の一曲。
メロディーはそれほどでもないが
サビでの時空が歪んでいるかのような
音の演出が見事であり、この曲も中毒性がある。
これは!と思わせてくれる曲が何曲も入っており
他の曲も捨て曲レベルのものがない好きのない造りである。
時折差し込まれる鍵盤?の音色が新鮮で印象に残り
軒並みメロディーが良い点など
個人的にはNew Orderと共通する印象。
また何気に曲が4分前後なのも高評価なポイントである。
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